いきなりですが妖怪は好きですか?
私は好きです。というか、妖怪が嫌いな人っているんでしょうか?
「妖怪」に限って言えば、好きな人もいれば別に好きではないけども嫌いってわけでもない、という人が多いんじゃないかと思います。けど、怪談話や心霊現象なんかの話になると、はっきりと嫌いだったり批判的な気持ちの人がぐんと増えますよね。妖怪ってオカルトっていうジャンルのなかではあんまり生々しいものじゃなくて昔話やおとぎ話に出てくるキャラクターみたいな存在なんでしょうね。
妖怪というと、多分、生まれて初めて触れたものはゲゲゲの鬼太郎だったと思います。まだあんまりもの心もついていない頃で、ただ何となくおもしろいビジュアルのキャラクターたちが何やら活躍していて、ほげーと眺めながらがんばえーと思っていました。
それがはっきりと妖怪をホラーとして認識したのが、小学生の頃に週刊少年ジャンプで連載していた地獄先生ぬ~べ~という漫画でした。厳密には妖怪よりも幽霊や都市伝説的な回も多いんですが、トイレの花子さんやブキミちゃん、メリーさんなど強烈に怖い話が多く、赤いちゃんちゃんこの回の最恐顔面どアップ見開きは未だにトラウマです。
今見ても怖い…
さて、妖怪ってそもそも何なんでしょうか。
私が偉そうに講釈するものじゃないんですけど、博物学という学問があって、これは自然界にある色々なもの。自然現象や植物、動物など、よくわかっていない物を徹底的に調べ究明していこうという、超ざっくり言うとそんな学問みたいです。
妖怪って今は信じられていないけれど昔は信じられていたものなんですよね。ではなぜ昔は信じられていたかというと、その博物学がまだ未発達だったからです。江戸時代などは当然今みたいに外灯もないので夜道はまっくらです、だから暗闇の奥から聞こえてくる不気味な音など、正体のわからないものをとても怖がっていました。
人間、怖いものには何かしら対処をとりたくなるものですよね、だから当時の人は当時の常識で考えました。
この辺りは貧しい村が多い、きっと口減らしのために子供を山に捨てることもあるだろう、その子供たちが母恋しさに成仏できず妖怪になったのだ。だからこの声が聞こえたら子守歌を歌ってやれば鎮まるはずだ。
とか、そんな感じで理由付けとして妖怪を生みだし対処法を考えて安心していたのだと思います。
ちなみに、すねこすりという妖怪がいます。こいつは足元も見えないまっくらな道で、人間の足にぶつかってきて転ばせる、という地味に嫌な妖怪なのですが、小さくて丸っこい、ふわふわしていそうな姿をしています。最初はいや猫でしょ!猫が足に体すりすりしてくるあれでしょ!って思ったけど、調べると絵的には犬に近い感じでした。きっと猫は、化け猫や又猫など、妖怪としての地位をすでに確立していたので、猫とは区別された姿なのかなーと何となく思いました。